IBA (Important Bird Areas)
重要野鳥生息地

2009.06.18

IBA (Important Bird Areas) とは、鳥を指標にして重要な自然環境を選定し、それらをネットワーク化して保全や持続的な管理を促進させるための活動です。この事業はバードライフが世界規模で推進する独自の活動で、1980年代にヨーロッパで始まりました。アジアでは2,298ヶ所がIBAに選出され、1994年にデータ集として刊行されました。2005年現在、世界で10,000を超える地域が指定されています。

IBA(重要戦略事業)の指定区域

IBA(重要戦略事業)の指定区域

Image:©BirdLife


IBAを進める手法
1.科学的な基準に基づく選定 2.保全地区の設定 3.専門家の配置と保護計画の策定
4.地域住民による保護活動の推進 5.恒久的な保全の達成

IBAの特徴

1. IBAの長所
食物連鎖の上位にいる鳥には、鳥以外の生物全部を含めた生物多様性の良き指標となる理由がいくつもあります。生物多様性のために重要な場所を決めるための指標として鳥が有効であることが研究者によって示されています。

2. 国際的に重要な地区のネットワーク化
鳥の分布や生息地について可能な限り正確で最新のデータと、国際的に合意された基準に基づいて IBAは選定されました。そのようにして生まれたIBAのネットワークは、世界共通の基準を使っているために国ごとの比較やヨーロッパなど他の地区との比較にも有効です。ヨーロッパではEUの環境政策の基礎データとしてIBAが活用されています。

3. 5つの長期的な目的

  • それぞれの国が環境保全戦略や自然保護区システムを発展させる時の基礎資料となること
  • 国家計画などによって守るべき地区、先進国からの借款や資金給与の対象となるべき地区に焦点を当てること
  • 国内、あるいは国際的なNGOを含めた市民団体が保全のために努力を払うべき焦点を明らかにすること
  • 脅威に直面していたり、十分な保全がされてない地区に焦点をあて保全の促進を図ること
  • 環境についての国際条約や渡り鳥保護条約を支援すること

アジアをめぐるIBA

1. 鳥類にとって重要なアジア
アジア地域は、極地のツンドラから熱帯雨林まで実に様々な生息地が含まれ、鳥やその他の生物の多様性が極めて高くなっています。アジアでは約2700種の鳥が見られますが、それは全世界の4分の1を超える数です。

2. アジアの鳥類とその生息地への脅威
人間の諸活動によって、生息地の質は低下し、鳥には過剰な狩猟圧もかかり、アジアでは 332種もの鳥が絶滅の危機に瀕しています。

3. IBAは次の基準で選定されました
全IBAのうち82%が国際的に絶滅に瀕した鳥類の存在により選定されました。アジアで絶滅に瀕した鳥類のほとんどがIBAで選定された地区で観察されます。

4. 2293ヶ所のIBAはアジアの7.6%を占める
バードライフの IBAデータ集では、28ヶ国(地域)で2,293ヶ所が選定されました。それらの面積の総計は2,331,560平方kmにおよび、アジア地域の7.6%を占めるものとなります。

5. アジアの IBAは半数近くが、保護されていません
アジアでは選定されたIBAのうち、43%は国の保護区などに完全に含まれていますが、14%はその一部しか保護区に含まれていません。アジアでは、これらのギャップを埋めるためにIBAのネットワークを強化させる必要があるのです。

6. アジア全域にわたった人々の協力
IBAをまとめるためのデータ収集には、アジア全域の鳥類研究者、自然保護関係者の協力がありました。そのうち、17の国や地域でバードライフのパートナーなどが活躍し、それ以外の地区では、研究のためのネットワークなどが活用されています。

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