2010年目標とポスト2010

2010年目標

2009.11.20

鳥類の繁殖地を保護する活動(オーストラリア・タスマニア島)

鳥類の繁殖地を保護する活動(オーストラリア・タスマニア島)Photo:©Hisashi Okura

2010年目標

2002年の生物多様性条約第6回締約国会議で定められた国際目標。生物の多様性が急速に失われている事態に危機感を抱き、「2010年までに生物多様性の損失速度を顕著に減少させる」という目標で加盟国が合意しました。この目標は、同じ年に開催された持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルクサミット)でも支持され、実施計画に盛り込まれました。人間によって種の同定がなされていないものも含めて、年間でおよそ4万種の生物が姿を消していると言われています。

絶滅危惧種の現状、外来種の抑制、持続可能な利用の促進、伝統的知識の維持などの側面から達成状況が測られますが、保護区の面積拡大をのぞき、達成はむずかしい情勢となっています。もともと「損失速度を顕著に減少させる」というあいまいな目標の立て方自体に難点があったとの指摘もあります。

ポスト2010

ポスト2010年目標と呼ばれる次期目標は、より明快で、数値による測定が容易なものになるよう議論が積み重ねられています。次期目標は、2020年の短期目標と2050年の中長期目標とで構成される見込みです。国内外での対話やパブリックコメントの募集を経て、第10回締約国会議のホスト国として、日本からの提案が2009年12月に条約事務局に対してなされる予定です。
2010年10月に名古屋で開催される第10回締約国会議では、ポスト2010年目標を含む戦略計画の改定が議論の焦点のひとつになるものと注目されています。

Written by Hisashi Okura