ロード to Nagoya COP10
2009.07.07
廃棄物の最終処分場敷地の一角での棚田の再生プロジェクト
1999年。この年は名古屋に「環境革命」をもたらしたと言われています。後にラムサール条約に登録される藤前干潟のゴミの埋め立て計画の断念が決定し、前名古屋市長が「ゴミ非常事態宣言」を出し、なごや市民が一丸となって「ごみ減量へのチャレンジを始めた、なごや市民が「環境」に向き合った重要な一年です。その後、2005年の愛知万博を経て、なごや市民の環境意識はさらに高まり、今年からレジ袋の有料化が全市域で実施されるなど、この10年間で行政、企業、市民が一体となったエコムーブメントが、あちらこちらで沸き起こっています。
エコムーブメントを仕掛ける装置の一つが「なごや環境大学」です。2005年3月に開講、入学資格は「エコ・ゴコロ」のみです。そして「まちじゅうがキャンパス」をキャッチコピーに、市民、NPO、事業者、行政が、地域に必要な環境講座を提案し実施する仕組みを備えています。座学、ワークショップ、自然体験や現地視察など多様な講座が多様な主体によって行われ、講座だけでなく、学生が中心となった独自性に富んだ活動や市民が中心となった調査研究活動なども展開されています。講座や活動を通して人と人をつなぎ、活動の輪を幾重にも広げていく装置、それがなごや環境大学です。
そして、なごや市民及びなごや環境大学の次のチャレンジは、2010年10月に開催される「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」です。CBDCOP10開催によって活性化されつつある多様な主体の動きをうまく捉え、「生物多様性」をキーワードになごや環境大学のもつ資源を広く提供し、多くのなごや市民と協働するエコムーブメントを繰り広げていきたい。誰もが参加できる身近な生き物観察・調査から、利害をぶつけながら共有の生物資源をどう使っていくかといった議論まで、幅広く対話が可能な場づくりを手がけていきたい。ひいては、名古屋の持続可能な社会システムを創造する一つの布石としたい。名古屋で活躍しているNPOや環境活動実践者、行政、、、の思いです。
現在なごや環境大学では、廃棄物の最終処分場敷地の一角での棚田の再生、生物多様性公園やビオトープガーデンづくり、ため池でのかいぼりによる棲息生物調査、名古屋城水堀に生息していた植物の再生事業など、都市における生物多様性保全を重視した取り組みを推進・検討しています。また「生物多様性」をテーマに、これまでなごや環境大学の講座を共に作り上げてきたNPOや事業者からの提案・協働事業や、「コーヒー」や「コメ」をテーマにした身近な暮らしから生物多様性保全を考える講座やサロンなども予定しています。
「生物多様性保全」が人類の生存にとって非常に重要な課題であることを、「なごや環境大学」を使って多様な切り口、手法で幅広いなごや市民に届け、その思いや提案を世界の人々に、国際社会に発信できるよう、残された1年余りを事業展開したいと考えます。その間のプロセスにおいて、多様なステークホルダーとの関係性を丁寧に育みながら、なごや市民がパワーアップするスパイラル構造をつくりだし、サスティナブルシティなごやを実現する、「しみん力を備えるなごや」を目指したいと考えています。
Written by 新海洋子(なごや環境大学実行委員)