西表の鬱蒼とした森に分け入り、沢のほとりで一休み。ふと、足元のハエが気になり見つめてみると、その顔の珍奇な様に思わず唸ってしまった。 Photo:©Takehiko Sato
西表島は台湾の東約200km、沖縄島の南西約400kmに位置している。島の90%は緑で覆われており、河口にはマングローブ、陸域には亜熱帯植物で構成された深い森と山が続く。 Photo:©Takehiko Sato
カタツムリ食いの珍蛇イワサキセダカヘビPareas iwasakii。右巻きカタツムリの中身だけを巧みに引き抜いて食べるため、左右で歯の数が異なるという進化上興味深い蛇でもある。 Photo:©Takehiko Sato
沢沿いをチラチラと舞うリュウキュウウラボシシジミPithecops corvus ryukyuensis。白黒のコントラストが印象的な蜆蝶だ。国内では西表島と沖縄島でのみ見られる日本固有亜種。 Photo:©Takehiko Sato
ズグロミゾゴイGorsachius melanolophusの幼鳥が足を引きずっていた。どうやら飛べないようだったが、その瞳はどこか強気にも感じられた。 Photo:©Takehiko Sato
昼間の森で隠れているのはオオトモエErebus ephesperis。独特の模様を纏った手の平ほどの蛾で、人の気配を感じると突然茂みから飛び出し驚かされる。 Photo:©Takehiko Sato
源流域でようやく出会ったコガタハナサキガエルOdorrana utsunomiyaorum。世界でも西表島と石垣島でしか会えない顔だ。IUCNレッドリストでは絶滅危惧IB類にランクされている。 Photo:©Takehiko Sato
差し込む陽光。浮かぶ樹肌。森は自然の織り成す作品で溢れていた。 Photo:©Takehiko Sato
互いに身を沈め顔を見合わせる。私はしばしその横顔に見惚れていたが、無理な体勢に耐え切れずおもむろに立ち上がった。すると体中から水がこぼれ落ち、彼は水面を走るように去って行った。 Photo:©Takehiko Sato
道路上に現れたヤエヤマセマルハコガメCuora flavomarginata evelynae。この島ではカエルやヘビ、カメ、虫、鳥、イリオモテヤマネコなど生き物たちの交通事故が後を絶たない。 Photo:©Takehiko Sato
警戒するタカサゴシロアリNasutitermes takasagoensisの兵蟻。チャームポイントはその可憐な曲線を描く雫型の頭で、尖った先端からは防御物質を噴射し敵を撃退してしまう。 Photo:©Takehiko Sato
うだるような暑い日。生き物の気配を探りながら、こんな川をせっせと歩き続ける。西表島は水系の発達した島であり、沖縄県下最長の浦内川をはじめ大小多くの川が流れる。 Photo:©Takehiko Sato
ヤエヤマヒバァAmphiesma ishigakienseの威嚇。その色合いとしなやかで勇ましい姿には惚れ惚れしてしまう。そんな本種も西表島と石垣島の固有種である。 Photo:©Takehiko Sato
イヌビワオオハマキモドキSaptha divitiosaは8mmほどの蛾の仲間。輝く翅はまるで小さな宝石のようだ。脚には縞々の靴下、触覚にはワンポイントで白を配し、その美しさに抜かりはない。 Photo:©Takehiko Sato
夜の森には様々な声が響き渡る。「ピッ..ピッ..ピッ...」と、歯切れ良くも優しいホイッスルのような声はアイフィンガーガエルChirixalus eiffingeriのものだ。 Photo:©Takehiko Sato
10cmもの大きさになるヤエヤママルヤスデSpirobolus sp.。表面は漆塗りのように艶やかで、触ると妙に心地がよい。刺激しすぎると体液を出すので注意が必要だ。 Photo:©Takehiko Sato
濡れた落葉で喉を潤すサキシマバイカダLycodon ruhstrati multifasciatus。バイカダを漢字で書くと「梅花蛇」となるわけだが、何とも趣のある名前であり、愛着がわいてくる。 Photo:©Takehiko Sato
そのメタリックな表面に、西表の自然を映すのはマルバネルリマダラEuploea euniceの蛹。もちろん、カメラを構え、赤いザックを背負った私も映しこまれている。 Photo:©Takehiko Sato
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