国際
2010.02.24

サントリーが開発した青いバラ。花言葉は、
「夢、かなう」。挑戦し続ければ、きっと夢は
かなうという想いがこめられている。
photo : © サントリーフラワーズ㈱
5年以上の交渉の末、10年前の2000年1月29日、バイオセーフティにおけるカルタヘナ議定書が採択されました。
これまで、156ヶ国とヨーロッパ共同体が議定書の締結国となり、国際条約としては、歴史上 最も急速に批准されたことになります。
この10年間で、バイオセーフティクリアリングハウスが完全に機能し、遺伝子組み換え生物の情報交換を促進しています。また、議定書が効果的に作成できる土台が築かれ、議定書を遵守の仕組みや締結国が環境を整えるための助言や支援を促進させ、行動計画が整えられました。更に、遺伝子組み換え生物を輸送する際に添付する書類に記すべき識別要件の詳細も合意されました。また、遺伝子組み換え生物を国境を越えて輸送する際の賠償責任と補償の領域において、効果的な段階を踏みながら国際規則とその手続きが制定されました。
遺伝子組み換え技術は、適切なプロセスを経ることで、新たな夢を実現したり、新ビジネスを生みだします。その一例として、「青いバラ」の開発が挙げられます。
バラには、もともと青色色素がないことからこれまで青い色のバラは存在せず、青いバラは夢のような存在でした。しかし、2004年に、サントリー(株)(現・サントリーホールディングス株式会社)とフロリジン社が、バイオテクノロジーを使い、この「青いバラ」の開発に、世界で初めて成功しました。両社は、2008年1月に、所轄官庁である農林水産省および環境省から、カルタヘナ法に基づく第一種使用規程の承認を受け、2009年11月に発売されました。
生物多様性条約事務局長のアーメッド・ジョグラフ氏は、カルタヘナ議定書採択10周年に向け、以下のメッセージを発信しています。
「これから数日間、賠償責任と補償に関する第2回共同議長フレンズ会合で法的拘束力のある文書を織り込んだ追加議定書の形式についての規則と手続きの草案の最終調整を行ないます。そして今年10月、日本の名古屋において開催される締結国による5回目の会議(MOP5)において、その草案の検討及び採択がなされます。
120ヶ国以上が、議定書を作成するのに必要な法案と行政の枠組みを展開し、多くの国々で、農家を含む様々な利害関係者が、議定書に対し非常に高い意識を示しています。
生物多様性国際年と同年に開催されるカルタヘナ議定書の採択10周年に、世界中の人々が、地球上の多様な生命を保護し持続的に利用することに敏感になり、その取り組みに再度参加してもらうことを願っています。遺伝子組み換え生物の悪影響から生物多様性を保護するにあたり、この議定書は重要な役割を担う文書です。
この歴史的な議定書の採択10周年を迎えるにあたり、締結国となった全ての国々に感謝し、未だ締結に至っていない国々が、いち早く承認され加盟することを願っています。また、世界中の市民に、議定書作成への支援と積極的な参加を呼びかけます。地球生命の未来は、遺伝子組み換え生物の悪影響を含む全ての脅威から生物多様性を保護する私達の努力にかかっています。」
【関連リンク】
*サントリー「青いバラ」のカルタヘナ法に基づく承認について
http://www.suntory.co.jp/news/2008/10016.html
*青いバラ開発について
http://www.suntory.co.jp/company/research/hightech/blue-rose/index.html