ビジネス
2009.11.22
マダガスカルの森林 ©Conservation International/Photo by cijapan
国際青年環境NGO A SEED JAPANは、2010年10月に名古屋で開催予定の生物多様性条約第10回締約国会議(以下COP10)に向けて「遺伝資源へのアクセスと利益配分 (ABS)」 が重要議題とされている中、遺伝資源を利用している日本の企業が、本業を通じて生物多様性の保全や持続可能な利用に貢献しているかどうかに関する調査結果を発表した。
この調査は、2009年8月に、A SEED JAPANが、医薬品業界・化粧品業界・食品業界の企業計177社を対象に実施したもの。「生物多様性条約に関わる遺伝資源の利用の現状に関する公開質問状」を送付し、生物多様性条約にて規定されている「事前の情報に基づく同意(PIC)」の取得の有無と、「相互に合意する契約条件(MAT)」に沿った利益配分を行っているか、回答をまとめた。
調査の結果、11社が回答し、11社中4社が国外遺伝資源を利用していると回答した。その結果、PICを「必ず取得している」のは4社中1社、また、相互に合意する条件(MAT)の策定は、4社中2社が「はい」だった。
一方、質問状を送付した177社のうち、166社が無回答であることから、A SEED JAPANは、「現状では大多数の企業の利用状況は不透明であり、フェアな遺伝資源の利用に対する認識や取組み姿勢が不十分であると言えます」としている。
A SEED JAPANは、「生物多様性条約第9回締約国会議にて日本政府は、遺伝資源の利用はボン・ガイドライン(遺伝資源へのアクセスと利益配分の実施方法を具体的に書いた2002年生物多様性条約第6回締約国会議(COP6)で採択された法的拘束力のないガイドライン)をはじめとした遺伝資源利用者(企業)の自主性に任せた取組みで問題はない、との立場をとり、多くの国々から批判を浴びたという経緯があります。私たちは、企業が本業で生物多様性保全や持続可能な利用に貢献しうる企業活動を実施するためには、ガイドラインのみでは不十分であり、より強い国際規格が必要であると考えます。」と述べ、COP10で、法的拘束力のあるABSの国際規格が締約されることを求めている。
2009年10月27日(火) 国際青年環境NGO A SEED JAPANプレスリリース 参照