サイエンス

第18回ブループラネット賞、スターン卿と宇沢弘文教授の2氏に贈られる

2009.06.30

2009年(第18回)ブループラネット賞受賞者の宇沢弘文教授(左)とニコラス・スターン卿(右)

2009年(第18回)ブループラネット賞受賞者の宇沢弘文教授(左)とニコラス・スターン卿(右)

気候変動問題等に取り組むスターン卿と宇沢弘文教授の2氏が、第18回ブループラネット賞を受賞したことが、6月18日発表されました。

本賞は、財団法人旭硝子財団(瀬谷博道理事長)により、地球環境問題の解決に関して科学技術の面で著しい貢献をされた個人、または組織に対して毎年2件贈られています。

ニコラス・スターン卿は、2006年に発表された「スターン・レビュー"気候変動の経済学"」により、世界各国が協力し速やかに同報告が提案する対策を実施することで、将来の損害リスクを回避・減少できることを明らかにしました。最新の科学や経済学に裏づけされた気候変動対策の基本的な考え方を、研究者のみならず一般の市民にまで周知し、また各国の政府関係者に明確な気候変動対策ポリシーを提供し、その取り組みに大きな影響を与えました。

宇沢弘文教授は、環境問題に対処する上での理論的な枠組みとして社会的共通資本の概念を提唱し、先駆的でオリジナルな業績を上げられました。また、水俣病問題や成田問題の平和程解決などにも尽力され、現実社会に誠実に向き合う経済学者として一貫して活動し、現在経済や文明に対する警鐘を鳴らし続け、国内的にも国際的にも大きな影響を与え続けています。

宇沢教授は、1928年鳥取県生まれ。東京大学理学部数学科卒業。ジョン・ラスキンの言葉"There is no wealth, but life"に啓発され独学で経済学の道に。スタンフォード大学、シカゴ大学、東京大学、中央大学などで教鞭をとられ、現在慶友国際医療研究所社会的共通資本研究室長。シカゴ大学時の教え子に、後にノーベル賞を受賞したスティグリッツやアカロフなど。気候変動問題に早くから注目し、1991年に「地球温暖化の経済学」を著し、「比例的炭素税」と大気安定化国際基金を構想しました。

受賞者による記念講演会が、10月19日(月)に国際連合大学(東京都渋谷区)で開催されます。

詳しくは、http://www.af-info.or.jp/まで。