文化・歴史

小笠原諸島、世界遺産推薦へー国立公園の拡充

2009.07.29

絶滅が心配されているオガサワラオオコウモリ

絶滅が心配されているオガサワラオオコウモリ Photo:©Ogasawara Village Tourist Association

環境省は2010年1月にも小笠原諸島(東京都)を、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に世界自然遺産の登録候補として推薦する方針を固めました。小笠原国立公園の保全策も強化し、2011年の世界遺産登録を目指します。

小笠原諸島は東京から約1000キロ南に位置し、南北400キロにわたる30余りの島々で構成されています。オガサワラオオコウモリやクロアシアホウドリなど国際的な希少種57種が生息することでも知られ、東洋のガラパゴスと称されています。

政府は2003年に初めて小笠原諸島を世界自然遺産の候補地として選定。2007年1月には 世界遺産登録候補の暫定リストに小笠原諸島を追加し、ユネスコに提出しました。しかし外来種のノヤギやトカゲのグリーンアノールなどが希少動植物の生態系を脅かし、遺産登録が危ぶまれていました。このため捕獲や排除柵設置による外来種駆除を進めたところ、絶滅が心配されていた希少植物の個体数が増加するなどの効果が表れてきました。

ブリーチングしているザトウクジラ

ブリーチングしているザトウクジラ Photo:©Ogasawara Village Tourist Association

さらに対策を強化するため、国立公園の指定対象区域を現在から約190ヘクタール拡大。このうち、最も規制の厳しい特別保護地域の面積も1.7倍に拡大し、アサヒエビネやアカガシラカラスバトなどの固有生物を保護します。そのほか、ザトウクジラが生息する沖合い5キロ圏内も海域の公園区域内に編入します。

世界自然遺産の登録のためには、「自然景観」「地形・地質」「生態系」「生物多様性」の4つの評価基準のうち、1つ以上に合致することが必要です。小笠原では、現在のところ「自然景観」を除く3つの評価基準に合致すると考えられていますが、先月もドイツの世界遺産「エルベ渓谷」が登録抹消されるなど、ユネスコの審査は厳しくなっています。

もし2011年に登録が認められれば、日本では「知床」「白神山地」「屋久島」に次ぐ4つめの世界自然遺産になります。

環境省では、「世界自然遺産候補地小笠原諸島管理計画(案)」について、2009年7月17日(金)から8月16日(日)までの間、意見公募を行っています。詳しくは、http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=11386まで。

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小笠原-澄んだ海が広がる海洋島