香坂玲/生物多様性-できるビジネスパーソンは知っている

E.T. 発見

2009.07.09

エクアドルでCIが発見したサンショウウオ

エクアドルでCIが発見したサンショウウオ。調査対象地での保全計画の策定が急務である Photo:©CI

2009年7月7日付の朝日新聞で、コンサベーション・インターナショナル(以下CI)が新種のサンショウウオを発見したことを報道している。体の色は赤色なので、若干見た印象は違うが、映画のE.Tに出てくる地球外生命体のように目が大きい新種であったことから、題名はズバリ「E.T.はエクアドルにいた」となっている。

ここは、CIが地元の研究機関と連携しながら活動したことが、両生類や爬虫類の新種の発見に結びついたことを祝福したい。「敏感なお肌」を持つ両生類は、地球温暖化の影響や新種の病気などの影響を受けやすく、科学雑誌ネイチャーでは、大人数の科学者が連名でその危機的な状況に警鐘を鳴らしている。

さて、今回、新種が発見された南米のエクアドル。実は、2010年に予定されている日本の愛知県名古屋市で第10回締約国会議の次のCOPに名乗りを挙げている。 エクアドルは、ガラパゴス諸島の保全などを目玉にすることも考えている模様。2012年の開催予定で、大陸の順番でも、COP8は南米のブラジル、COP9は欧州のドイツ、COP10はアジアの日本ときているので、次回は、アフリカか、南米が有力ではある。

まだまだCOP11の話しをする前に、日本ではCOP10のための準備や議論が山盛りであるが、今回のETの発見も契機に、世界の生態系や新種発見のロマンと、残念ながら悪化が進む生物多様性の危機的状況についてもアンテナを張ってもらいたい。

香坂玲

香坂玲(こうさかりょう)

静岡県生まれ。東京大学農学部卒業。ハンガリーの中東欧地域環境センター勤務後、英国で修士、ドイツ・フライブルク大学の環境森林学部で博士号取得。2006年からカナダ・モントリオールの国連環境計画生物多様性条約事務局の勤務を経て、4月より現職の名古屋市立大学大学院経済学研究科の准教授(林業経済、環境政策論)。COP10支援実行委員会アドバイザー。国連大学高等研究所客員研究員を兼務し、里山の評価などに参画。