キャンペーン・展示
開催地:東京都中央区/期間:2009.08.12~2009.08.24
2009.08.02

「森のジュースに集まる虫たち」画・熊田千佳慕 ※写真の無断転載を禁じます
精緻な筆で描かれる花や昆虫は、生きる喜びにあふれ、その息づかいが伝わってくるよう------。今年2009年、数えで99歳・白寿を迎える細密画家・熊田千佳慕さん(通称クマチカさん)。松屋銀座では熊田さんの代表作約220点を一堂に集め、展覧会を開催します。
熊田さんは1911年(明治44)、現在の横浜市中区生まれ。ハイカラな港町・横浜で少年時代を過ごしました。1929年(昭和4)東京美術学校(現・東京芸術大学)に入学。在学中から日本の商業デザインのパイオニア・山名文夫に師事し、銀座・交詢社ビルにあったオフィスを舞台に同僚のカメラマン・土門拳らと数々のデザインの仕事を手がけました。
戦後は「子供たちによい絵本を読ませてあげたい」と、一転して絵本作家の道へ。『ふしぎの国のアリス』の日本初の絵本や、『みつばちマーヤの冒険』『オズの魔法使い』といった名作の挿絵を描きます。
しかし1枚の絵に徹底して時間をかけ、細い筆で一本一本繊細に描き込む熊田さんは1冊の挿絵に1年も2年もかけてしまいます。そのため金銭的には苦しい毎日が続きました。しかし、嘘やごまかしのない、徹底した観察に基づいたリアルな画法は評判を呼び、絵本のみならず花や虫、動物などを描いた図鑑、ファンタジーのシリーズなどの名作が次々に生み出されました。
70歳頃から『ファーブル昆虫記』に登場する虫たちを描くことをライフワークにし、この『ファーブル昆虫記の虫たち』シリーズは1981年と1983年にボローニャ国際絵本原画展で入選するなど国際的にも高く評価され、1989年(平成元年)には熊田さんの作品集『Kumada Chikabo's Little World』で小学館出版文化賞を受賞しました。
クマチカさんの描き出す作品の、生命力溢れる輝くような魅力は、見る人に驚きや感動を与えます。
本展では『ファーブル昆虫記の虫たち』シリーズや絵本、ファンタジーシリーズなど代表作の原画をはじめ、初公開となる図鑑シリーズの挿絵などを展示し、「愛するからこそ美しい」Chikaboワールドを紹介します。
朝日新聞社
松屋銀座8階大催場
東京都中央区銀座3-6-1
2009年8月12日~24日
一般1000円、高大生700円
松屋銀座
TEL:03-3567-1211(大代表)